日本アルプス全山縦走 
つるぎだけ

標高 2998m
剣沢小屋→30分→剣山荘→20分→一服剣→1:00→前剣→1:30→剣岳山頂→1:20→前剣→50分→一服剣→50分→剣沢小屋

剣岳の山頂直下はすさまじい断崖に囲まれていて、長い間登頂不可能といわれていたのだ。明治になって三角点設置のためにようやく登頂したら、錫杖や鉄剣があったという。そんなに苦労したというのにあるのは三等三角点である。
剣沢キャンプ場から見る剣岳

1979年の登山記録
 剣沢から前剣へ
剣山荘への登り


剣山荘


小屋から尾根に向かって登る


鎖場が始まる


一服剣山頂が見えてきた


前剣直下の鎖場


前剣山頂

BACK 池の平から剣沢へ

2008812

今日は剣沢テント場から剣岳を往復するのだ。往復で6時間ほどなのでゆっくりの出発で大丈夫だ。テントの外に出ると、快晴で剣の眺めがすばらしい。
荷物はテントに置いて行く。もってきたナップザックに雨具と水、携帯食だけを持って出発した。重いザックを担がなくてもいいというのは本当にラクだ。
テント場から下って剣山荘への分岐に着く。剣御前から剣岳に続く稜線下のトラバース道を行く。所々で雪渓を横切ったっり、チングルマの群落があったりして、楽しい道である。
剣山荘に着いたのは645分であった。
ここから一服剣への登りが始まる。稜線に向かって斜めに登って行くのだ。テント場を振り返ると、その上には別山が大きく聳えている。すばらしい眺めだ。
でも、行く手には岩場のピークが高く聳えている。ピークが近づくと鎖場があった。プレートに第1の鎖場と書いてある。この先いくつもの鎖場を越すことになるのだ。最初の鎖場を上ると尾根の上に出て、道は緩やかになる。このあたりはお花畑が広がっていて、紫のトリカブトがきれいであった。
展望の尾根を緩やかに登って行くとすぐにまた第2の鎖場で、岩場をトラバースしてから急登する。尾根の上に出ると一服剣の山頂はすぐそこであった。登山者が何人か休憩している。剣山荘からは25分の行程であった。
一服剣から剣岳を見上げる。岩稜に登山道が見えるのだが、すさまじい岩場の連続である。でも、ここから見えるのは剣の山頂ではなくて前剣のピークなのだ。
すばらしい展望が広がっている。東には後立山がシルエットとなって連なり、南には立山連峰、眺めていて飽きることがない。でも、なんといってもすごいのは目の前に大きくそそり立つ(前)剣の岩峰で、これから登る登山道を目でたどると、その険しさにため息が出てしまうのだ。

山頂まではまだ遠い、気を引き締め直して一服剣を後にした。
緩やかに下って鞍部につき、そこから岩がゴロゴロする道を登って行く。この鞍部が武蔵のコルで、「この先、前剣にかけて浮石、落石に注意してください」というプレートがあった。言われなくても行く手を見ると十分わかってしまう。
ガラガラの急斜面を登って行くと、岩の狭間を登るようになった。足下は不安定で、油断するとすぐに落石を起こしてしまいそうだ。傾斜はどんどんきつくなって、最後は鎖にすがってこの岩の狭間を通過する。さらに岩場の急斜面を登ってようやく傾斜がゆるまる。そこから振り返ると別山が大きく聳えていて、さっき通った一服剣がすごく下に見えた。第
4の鎖場で岩場をトラバースして尾根の上に出て、緩やかに登って行くと左に剣の山頂が見えた。山頂への道はすさまじく急峻で、まだまだ遠いということがわかる。10分ほど登ると前剣山頂であった。
山頂からの眺めはまたすばらしい。振り返るといままで眺めてきた別山の上に富士の折立から雄山に続く立山連峰が見えた。東に連なる後立山連峰は一つ一つの山を特定することができる。左の白馬から唐松岳・五竜岳・そして特徴的な双耳峰の鹿島槍ヶ岳、今日は本当に快晴で、天気の神様に大感謝してしまう。




すぐに岩場を下る


雪もあった


第12の鎖場を見上げる

カニのタテバイから尾根に出た


山頂が見えてきた


剣岳山頂
 前剣から剣山山頂へ


前剣からは急な岩場の下りである。この岩稜にはいくつも岩塔がそそり立っていて、それをトラバースして下って行くのだ。第
5の鎖場(前剣の門と言われるらしい)はそんな絶壁につけられたトラバースルートで、これがカニの横ばいではないかと思ってしまうようなルートであった。
この鎖場を過ぎると下に砂礫の鞍部が見えてきた。平蔵のコルだと思うのだが、そこへはすさまじい鎖場の下りが待っていた。第6の鎖場である。岩壁を下ってようやく砂礫の尾根に降り立つ。ほっとしてため息が出た。この鎖場は登りと下りの二つのルートがあって、少し行くと下りコースの鎖場があった。
鞍部からは尾根の右を行き、雪渓を横切る。雪渓からは草つきの急斜面を登って尾根の上に出るのだが、この草つきの登りは踏み跡がはっきりしなくて、足場が不安定である。よくみると本当の登山道は雪渓にかくれているために、この踏み跡があるようだった。

尾根に出ると砂礫の普通の道になったが、すぐに尾根の右下を行くようになって、雪渓の上端をトラバースして岩峰の間のコルに着く。まず第7の鎖場があってこれにすがって絶壁を慎重に登って行く。次々と鎖場が現れて息つぐ暇がない。
巨大なスラブを登って岩棚につき、見上げると巨大な岩壁が聳えていて、そこに第
12の鎖場(これは下りのコース)があった。登山者が恐る恐る下ってくるのが見えた。上りのコースはこの巨大なスラブをトラバースしてゆくのだ。絶壁につけられたトラバース道を鎖にすがってたどると、左に垂直に登って行くルートがあった。これがカニのタテバイであった。
すさまじい鎖の登りである。ほとんど垂直ではないかという岩場を登って行くのだ。上部は岩の狭間になって、足がかりを慎重に選んで登って行く。ようやく岩場を越して、尾根の上に出ると岩礫の緩やかな道になた。尾根の少し右側を斜めに登って行く。振り返ると立山の眺めがすばらしい。立山の右奥に見える白っぽい山は薬師岳であった。うれしくなってしまう。
岩だらけの斜面を登って山頂直下の尾根に出たら、足止めをくった。ヘリが物資を運ぶためにやってくるのだという。待っていたら、たしかにへりが飛んできた。でも、頭上を越えて飛んで行ってしまった。先の小屋に寄るらしくて通行止めが解除された。すぐに山頂に着いた。登山者がいっぱいである。山頂には立派な祠があって、その前で写真を撮ってもらった。
人がたくさんの山頂でなんとか腰を下ろすところを探して、落ち着いたらへりがやってきた。
山頂からは本当に360度の展望で、絶景絶景としかいいようがない。私の持ってきたガイドブックには剣山頂からの展望図が載っているので、すべての山を特定できるのだ。私が休憩したすぐそばに三角点があった。新田次郎の「点の記」という小説を思い出してしまったが、この三角点は三等三角点であった。
時間はまだ10時前である。ゆっくりと休憩することにした。ともかくまわりの山々を眺めていると飽きることがない。北に山塊が見えるのだが、これは毛勝山や猫又山であった。すごいと思ってしまう。南には立山と薬師岳、その間に黒部五郎岳とる笠ヶ岳が見える。私がこれからたどろうとしている長い稜線である。



 剣山山頂から剣沢へ
剣岳山頂の標識


山頂から下る


トイレがある平蔵のコルに着いた


平蔵谷を左に見ながら下る


1時間ほども山頂にいてしまったが、後立山に雲が湧き出したので下山することにした。
岩礫の斜面を下って行き、下山ルートに入ると(山頂直下の岩壁は、上りがカニのタテバイ、下りがカニのヨコバイになっているのだ)すぐにすごい渋滞になった。この先にあるのがカニのヨコバイなのだ。岩溝の中の急な下りが見えるのだが、その前で行列ができている。
岩溝を下ってほっと一息ついたら、その先がない…、と思ったらスッパリと切れ落ちていて、これがカニのヨコバイであった。ルートが見えないほどの絶壁で、鎖にすがって足場を探す。素人は確かに足がすくんでしまうだろうルートである。
ヨコバイを過ぎても鎖の急下降は続いて、長いハシゴを下ってようやくトイレのある平蔵のコルに着く。平蔵のコルに下った鎖場が11番目の鎖場であった。
この先にも岩峰が聳えていてこれを越える。その岩場を登っている団体が見えるのだが、それがいかにも岩場の経験のないとわかる素人集団である。これでは時間がかかるはずである。名だたる剣に登るんだったら、それなりの経験をつんでから来いよ、と叫びたくなってしまう。前剣との鞍部でこの団体を追い越した。
下山ルートは前剣の山頂を通らないのだが、立ち寄った。最後にもう一度展望を楽しみたかったのだ。でも、ここで時間をとったために、渋滞を起こしていた団体が先になってしまって、またイライラする渋滞になった。一服剣へのガラガラの下りでさえ渋滞を起こしているのだ。この団体の登山技量では剣に来るべきではないと思うのだが…。
ジグザグの下降路でこの団体を追い越した。
あとはどんどん下って、テント場に戻ったのは1345分である。
遠くの山々はうっすらと霞み始めていた。


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