日本三百名山
くわさきやま

標高 2089m
ゴンドラ山頂駅→40分→瀬戸蔵山→40分→大品山→2:00→独標→1:20→鍬崎山山頂→50分→独標→1:25→大品山→35分→瀬戸蔵山→30分→ゴンドラ山頂駅

鍬崎山は鋭くそびえる三角峰で、山頂からは立山連峰の眺めが本当にすばらしいのだ。麓から山頂駅までゴンドラに乗ったが、それでも往復8時間もの長い稜線を歩かなければいけないくて、今回の登山旅行の最後を飾るにふさわしい山であった。
独標から鍬崎山


BACK 白木峰

2007927

昨日、鍬崎山の登山口に向かって車を走らせて来たら、空は厚い雲に覆われて今にも降り出しそうな感じだった。でも、天気予報では晴れなのだ。今朝、明るくなってもどんよりとした雲が空を覆っていて、いかにも心配な空模様であった。
今日の鍬崎山は「らいちょうバレースキー場」のゴンドラに乗って、山頂駅まで行ってしまうのだが、それでも往復8時間かかる大変な山なのだ。ところが、このゴンドラの始発は8時半で最終が16時半なのだ。ガイドブックの標準タイムの8時間で戻ってこないと、帰りのゴンドラに乗れないことになってしまう。
いつもは6時くらいから登山の準備をするのだが、今日は8時半までのんびりしてるしかない。幸いなことに、8時を過ぎる頃には青空になっていた。天気予報は正しいのだ。
始発のゴンドラに乗り込んだ。ゴンドラが動き出して、下を見るとすごい高度感で怖い。私は地に足が着いてないと不安で仕方がないのだ。とくに機械をあまり信用していない。落ちないでくれとひたすら祈って、15分ほどで山頂駅に着いた。ほっとした。
今回ゴンドラに乗ったのは、私のほかには3人のおばさん登山者だけであった。このゴンドラは採算がとれているのか心配してしまった。
歩き始めたのは845分である。がんばって16時半までにはここに帰って来なければいけない。
少し行くとすぐに下りになった。潅木の緑の中を緩やかに下って、鞍部から登り返す。これが階段の道でめちゃくちゃに急であったが、すぐにピークに着く。そこはベンチが置かれた広場で、指導標には「ゴンドラ山頂300m・瀬戸蔵山900m」と書かれていた。まだ300mしか歩いていないのだ。
このピークから緩やかに下るときれいなブナ林が広がっていた。このブナ林の中を登って行く。傾斜のきつい階段を登って行くと、右に「タテヤマ杉」という看板があった。その奥に大きな杉の木がたっていた。私はこうした歳経た巨木が好きなのだ。

急な階段を登って行くと、右に反射板があって、そのすぐ先が瀬戸蔵山山頂であった。歩き始めて30分が経過していた。標準タイムは40分なので10分短縮できた。この調子でがんばらないといけない。瀬戸蔵山山頂からは立山連峰の一部が見えたが、頂稜には雲がかかっていた。
休憩せずにそのまま進む。階段を急降下すると、行く手に鋭く聳える三角峰が見えた。これが鍬崎山である。すさまじく高くそして遠い。あそこまで登るのかと思うと、ため息が出てしまった。
杉の木が所々に生える尾根を下って、そしてまた登り返す。次の大品山へは標高差100mほどしかないのだが、途中には二つのピークがあって、この間、アップダウンをしなければいけないのだ。でも、途中はきれいなブナの林が広がっていて快適である。尾根が狭まって、ブナの中を急登して大品山山頂に着く。山頂には三等三角点があって、ベンチも置かれていた。
山頂から平坦な道を行くと分岐があって右折する。左は粟巣野コースで、もしゴンドラに間に合わなかったら、この道を下らなければいけないのだ。下りでも2時間半かかるというきつい道だ。この分岐にはコースのイラストマップがあって、それによると山頂駅からここまでは初級コースだが、この先、鍬崎山までは上中級コースなのだそうだ。大品山から鍬崎山までは3km3時間かかるという。今10時少し前である。山頂に13時に着くとすると帰ってくるのはゴンドラ最終ギリギリになりそうだ。がんばらなくては…。
分岐から少し行くと「頂上広場」があって、潅木が切り払われて広場になっていた。でも、展望はないのでなんのための広場かよくわからない。ここから下りが始まる。緩やかに下って行くと、平坦地にブナの林が広がっていた。この山ではいたるところで美しいブナ林を見ることができる。うれしい。
でも、すぐに急下降になった。どんどん下って行く。ガイドブックによると標高差70mの下りなのだそうだ。ようやく鞍部に着と、そこには深い溝が横切っていて、これを越えると登りになる。樹林のピークが行く手に立ちふさがる。階段の道が続き、けっこうきつい登りが続く。所々で、樹林の間から立山らしい山が見える。
ブナ林のピークに着くが独標はまだ遠い。緩やかに下ると再び目の前には樹林のピークが高く聳えていて、またまた階段を急登する。丸太で階段を作っているのだが、その丸太を止める鉄の棒が大きく突き出していて、足を引っ掛けそうで危ない道であった。
ピークに着くと、そこには杉の巨木とブナの木が並んでたっていた。ここで右折してブナの林を眺めながら緩やかに登って行く。行く手には再び樹林の高く聳えるピーク。時間的には今度のピークこそが独標のようである。さすがにこの登りはきつかった。両手フル稼動で木の根や枝につかまって登って行く。見上げると首が痛くなるような急な登りが続く。でも、樹林の間から見える立山連峰は雲が取れてすばらしい眺めだ。

急登してゆくと、巨岩に鎖がつけられていた。この鎖にすがって岩場を越える。岩には鉄棒が打ち込まれていて、階段のような足がかりになっていた。
この岩場を越えると、傾斜は緩やかになって独標のピークに着く。でも、そこには何の標識もなかった。独標はすばらしい展望のピークで、行く手には端正な鋭三角形の鍬崎山が聳えている。山頂に向かう尾根に登山道が見えるのだが、この道を1時間20分かけて登らなければいけないのだ。
立山連峰の雲がすっかり取れて、雄山がわかった。そして奥大日岳の上に突き出ている小さな三角の峰が剣岳である。真っ青な空のもとに広がる立山の眺めは本当にすばらしい。

飽きることのない展望なのだが、鍬崎山山頂を目指さなければいけない。時間は1115分になっていた。この調子なら12時半には山頂に着けそうだ。13時に下山開始できたら、間違いなくゴンドラの最終に間に合うことができる。
一旦、緩やかに下って痩せた尾根を行く。登山道は鍬崎山の左の尾根に向かって登り、そこで右折して山頂を目指すのだ。でも、尾根までの間には小さなピークが二つ聳えている。まずダケカンバの白い木の生えるピークに向かって登ってゆく。ダケカンバの白い幹が鮮やかである。これを越えると、ブナの生えるピークが待っている。これを登ってようやく左の尾根に着くと、そこからは右折してひたすら山頂を目指す。最後の登りはさすがに険しい。ようやく傾斜が緩やかになって山頂かと思ったら、平坦な尾根を50mほど歩かなければいけなかった。最後に小さな岩場を登って山頂に着く。時間は1215分であった。
山頂の正面には大きく堂々とした山が聳えていた。これが薬師岳なのだ。その右下には白く輝く有峰湖も見えるすばらしい眺めだ。
山頂には方位盤があって、これで立山連峰の山々を特定できる。薬師岳と越中沢岳の間の奥に見えるのは裏銀座の山々で、前沢岳・烏帽子岳・三つ岳なのだ。ここからだと奥大日岳の陰にかくれていた剣岳がかなり頭を出している。
眺めていて楽しくてたまらない。来年の日本アルプス縦走は今見えている山々を縦走しようと思っているのだ。
この鍬崎山は立山連峰の展望のすばらしい山である。私は日本三百名山はあまり評価していないのだが、この山はすばらしいと思ってしまった。
下る前にもう一度眺めてしたら、立山の左奥にけっこう立派な山が聳えているのに気がついた。方位盤で調べたら、これは毛勝三山の毛勝山・釜谷山・猫又山なのだ。この山には最近登山道が開かれたので、いつか登ってみたいと思っている。
展望に満足して下山開始は1240分。
ひたすら一生懸命下って、ゴンドラ駅に着いたのは15時少し前であった。余裕で間に合った。

今回の登山旅行はこれで終了である。明日から天気が崩れるはずなので、これで家に帰ろうと思う。


BACK 日本三百名山

ゴンドラ駅


山頂駅


階段の急登


山頂駅から300mのピーク


瀬戸蔵山山頂


行く手に鍬崎山が見えた


大品山山頂


頂上広場


粟ノ木コース分岐


立山が見える


巨岩を鎖で越える


鍬崎山への登り


白樺のピーク


左の尾根を登る


鍬崎山山頂




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