さくらじま

標高 1117m
桜島は真っ青な空のもと噴煙を上げる姿を見たかったのだが、この日はあいにくの曇り空だった。
錦江湾に浮かぶ桜島

BACK 開聞岳


2003年8月14日

車をフェリー乗り場に乗り入れると、たくさんの車が行列していた。これではかなり待たされることになるのではないかと、覚悟を決めたのだが、意外とすぐに乗れてしまった。

心配だったのは、乗船切符を買わずに乗ってしまったことである。
他の車も、切符を買ったようには見えなかったのだがが。
鹿児島湾をフェリーが走って行く。行く手の桜島は雲で山頂が隠れてしまっている。
真っ青な空の下、もうもうと噴煙をあげる桜島が見たかったのだが、残念。
40分ほどで桜島港に着く。
船を下りて港を出ようとすると、高速道路の料金所のようなものがあって、ここでフェリー料金を払うのだった。
港を出て、まず桜島ビジタセンターに行く。ここで桜島の知識を仕入れた。
桜島の噴火の歴史というのはすごい。島のあちこちに溶岩の展望所がある。
その噴き出した時代によって、大正溶岩とか安正溶岩とか名づけられているのだ。
桜島は、山頂への登頂は禁止されている。
このため、桜島登山は標高374mにある湯ノ平展望所まで歩くだけなのだ。火山活動で登れないんだからしかたがないのだが、歩く道はすべて舗装された車道である。桜島の標高は1117mである。それなのにわずか374m登っただけで登頂とするというのは、何かしら情けない。
私はガイドブックに従って、国道224号線の「赤水」というところから歩き始めることにした。
赤水のバス停の近くに車を停めるつもりであったが、駐車スペースがない。しばらく山に向かって車を走らせると 神社があって、その前に車を停めることができるスペースがあった。
ここから歩き始めることにした。
せっかくなので神社にお参りすると、これは枚聞神社であった。さっき本社に今朝お参りしてきたばかりだ。
舗装の車道を登って行く。道の両側は溶岩台地である。
その溶岩の不思議な岩の形を眺めながら歩いて行く。
今日は曇りで、桜島の山の上は雲に隠れてしまっているのだが、低い山はよく見える。
行く手に山頂が真ん丸い山が見えてきた。引ノ平のピークである。
その山腹を巻いて歩いて行くと橋を渡る。八谷橋で、ここから涸れた沢の上部を見ると、砂防ダム工事の真っ最中であった。八谷というのは涸れ沢で、水が流れるというよりは噴火の時に火砕流が通る道なのである。
ここから少し急な坂道を登ると、行く手に展望台の建物が見えてきた。
湯ノ平展望所はもうすぐである。
尾根につけられた車道を行くと分岐がある。右は急な登りになっていて、京都大学防災研究所を通る道である。地図で見るとこちらのほうのピークは標高408mで、湯ノ平展望所よりも30mほど高いのだ。この道を行って見ることにした。
登り切ったところ、右に門があって、その奥に研究所がある。これには入れない。
その分岐から少しだけ行くと下りになるのだが、その手前で右に道が分かれる。ゲートは閉まっていたが、中に入っていく。
そうすると正面に、桜島のいかにも火山らしい、崩壊した険しい山腹を見ることができた。
すごい、と思ってしまう。
さて、ここから下って再び登り返すと、桜島の山頂の替わりになっている湯ノ平展望台である。
この展望所から見る桜島は圧倒的な迫力をもっている。
山頂の雲がとれていて、噴煙を見ることができたら最高なのだが。
ともかく、ここまで来たことで桜島には登頂したことにするしかない。
ただ、地図を見ると、車道はもっと上まで伸びていて、山頂近くに達している。行けないものなんだろうか、と悩んでしまった。
さて、ここからは桜島港に向かって下るだけである。
アスファルトの道をどんどん下って行く。
小学校前の交差点まで来たが、ここで私は車を置いた赤水を目指さなければいけない。
町の細い路地のような道を通り、城山の裾を巻いて、国道にたどりついた。
もう6時であった。

ここからは、真っ直ぐな道が続いている。
観光道路で「溶岩道路」という。
歩道とサイクリング道が車道とは分離されて作られている。
2kmの道である。のんびり歩いて行くと、確かに道は溶岩の中を突っ切っているのだ。溶岩の造る不思議な造形を見ることができる。
この溶岩道路から一般道に入ると、意外と早く車のところに戻ることができた。
車に荷物を入れ、着替えていたらジョギングのおじさんがやってきて話し掛ける。
なにしろ、私の車のナンバーは青森なのだ。
このおじさんの話しを聞くと、作業工事用の道は山頂近くまで出来ているらしい。
そうすると、山頂まで行くことも夢ではないのか、と思ってしまうのだが、時々ヘリコプターで巡視しているらしいのだ。火山活動の有毒ガスが心配なのだが、風上から登ったら問題はないらしい。
…という、すごい情報を聞いてしまったのだが、私の桜島登山はこれで終了である。

明日は高隅山に登らなければいけない。
この桜島から高隈山登山口までは意外と近いのだ。
車を走らせて行く。大隅半島に渡って、錦江湾に沿って走っていくと、垂水という町があった。私が間違えたフェリーの行き先である。
垂水の手前で温泉の案内を見つけた。
今日は2つの山を登って汗をかいてしまったので、温泉に入ることにする。
風呂でさっぱりして、それから垂水の街中のスーパーで買い物ををした。もちろん酒も仕入れる。
これで、来た道を少し引き返して、海岸沿にあった「荒崎パーキング」に車を停めた。
今夜はここですごすつもりである。


NEXT 高隈山

桜島フェリー


フェリーから桜島


桜島ビジターセンター


スタートはこの枚聞神社から


車道と歩道は分離されていた


行く手には引ノ平のピーク


八谷橋を渡る


桜島の崩壊した山肌


湯の平展望所


明日行く大隈半島方面


溶岩道路


垂水で温泉に入った




桜島フェリー港


溶岩の間を行く

八谷橋から桜島
湯の平展望所





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