6月5日

朝、3時頃に小山を出発した。まず前橋に向かう。
前橋から箕郷町を通って、ここから道は山への登りとなる。
登りきったところが沼ノ原とう交差点で、ここから右折してヤセオネ峠に向かう。この峠に車を置いて、少し戻ると登山道入り口がある。
ヤセオネ峠には案内板があって、ここは「関東ふれあいの道自然歩道」のスタート点でもあった。

今、冬になるとこの自然歩道を歩いてるところで、こんなところにも自然歩道が通っているのかとうれしかった。

まず、相馬山に向かう。今日は榛名湖を取り巻く外輪山を縦走するつもりである。
今回、持ってきた登山ガイドの本は昭和58年版ブルーガイドの「東京付近の山」で全540ページもあるという重たいやつである。登山道がつけ変わっていたらどうしようと、若干不安であったが、特に問題はなかった。
5時15分出発。
登山口から樹林のなかの道を行くと鳥居の前に出て、ここから相馬山への道が分かれている。
相馬山が榛名山外輪山の最高峰である。
相馬山への道はすさまじく急な道で、途中に鎖があったり岩場があったりで、最後は20ｍ以上の鉄梯子があった。
梯子を越えたらしばらくして頂上である。
頂上には立派な神社があって、石の神像が並んで立っていた。
帰りは登ってきた道を引き返して、分岐から南へ少し行くと展望が開けて「磨墨峠」に着く。スルスと読む。
ここから振り返ると相馬山が特異な形を見せていて、鋭く切り立っている。行く手にはスルス岩どっしりと座っていた。
この峠には自然歩道の休憩施設があって、ここで一休み。
ここから、スルス岩の下を通って登山道を進んでいくが、この間、ほとんど急な登りはない。
途中松の沢峠、七曲峠で車道を横切り、最後のピーク氷室山から榛名湖の湖畔に下りていく。9時30分着。
湖畔に向かう途中に「湖畔の宿記念公園」があった。「湖畔の宿」という有名な歌謡曲があるのだが、あの歌のモデルはこの榛名湖だったとは知らなかった。

湖の向こうに榛名富士が本当に富士山のようなシルエットで聳えていた。しかし、今回はこの山には登らなかった。
これで終わろうかと思って地図をよく見ると、さらに南に「掃部岳」という山がある。
掃部岳は標高1449ｍで相馬山の1411ｍよりも高い。登ることにした。
湖畔の舗装道路をしばらく行くと国民宿舎があって、そこを少し過ぎたところに登山口があった。
雑木林の中を登り尾根に出ると、そこに分岐があって、左に5分ほど登ると「硯岩」という展望の開けた岩の上に出た。ここから見下ろす榛名湖とそれを取り巻く外輪山の山々はまるで箱庭を見ているようだった。
頂上には10時半頃着いた。
来た道を引き返して、榛名湖畔バス停に行き、ここからバスに乗って、出発点のヤセオネ峠に戻った。
バスは榛名富士の麓を通過したのだが、バスを降りて登ろうという気がおきなかった。リフトなんかもあって、あまりにも俗化されている。とても登山の対象とはしがたかったのだ。

今日中にもう一つ山に登ろうと思っている。浅間隠山である。この榛名山からは近い。

ヤセオネ峠を出発したのは12時頃。

榛名山から吾妻町に向かい、国道に出る前に左折して塩の平に向かう。ここからはひたすら山に向かって走っていく。入り口がわかりにくかったが、薬師温泉というのがあって、この看板をみて細い道に入る。集落を抜けるとすぐに林道になって、どんどん走っていくと行き止まりに登山口の案内が見えてきた。1時45分である。

20分ほど林道を歩いて行くと、大きな登山道案内板があって、そこから本格的な登山道になる。

沢沿いに登って行き、沢を渡ってシャクナゲ尾根に取りつく。

尾根に出ても登りは楽にならなくて、急な尾根道を息切らして登って、3時少し過ぎに浅間隠山の稜線肩に出た。ここからもう頂上は間近である。

ここから浅間隠山が大きく聳えているのが見えた。

頂上についたのは3時45分。驚いたことにこの山頂にテントが張られていた。考えて見れば時間はもう4時。本当ならば、もうとっくに登山行動は停止していなければいけない時間だ。

頂上には小さな石の祠があって、山名の書いた標識が立っていた。この前で記念写真を撮ってすぐに下山にかかる。

車のところに戻ったのは5時20分であった。

明日は白砂山に登る。

浅間隠山を稜線肩から見る

浅間隠山山頂