つるぎだけ

標高 2998m

職場の仲間と剣岳に登った。それだけではもったいないので黒部渓谷下の廊下も歩くことにした。

別山乗越からの剣岳

1979811


雷殿11:2511:55東一の越12:0013:00一の越14:0015:05雄山→18:00剣沢小屋

剣岳には3回ほど登ったが、ここでは「立山、剣、黒部下の廊下」のことを登載しようと思う。
この山行は松本に住んでいたときのもので、職場の仲間3人で出かけた。
夏休みの5日間をフルに使って、山を登ろうというわけである。
このときの登山計画はすごい。
立山、剣岳に登って、それからさらに黒四ダムに下って黒部下の廊下を歩き欅平まで行こうという34日の計画だ。

1日目、松本から始発の列車に乗って大町まで行った。金さえ出せば3000mの室堂まで全く歩かずに行けるというアルペンルートを使う。
扇沢まではバス。ここからトロリーバスに乗り換え、黒部ダムに着く。この時期は本当に登山者がいっぱいで、ぞろぞろと列を連ねて次のケーブルカーに乗り込むことになる。着いたところが黒部平で次はロープウェイに乗る。大観峰に着く。ここからの黒部四ダムの展望はすばらしい。再びトロリーバスに乗ると、室堂まで行ける。しかし、今回は途中の雷電越で下車した。
雷電越から歩き始めて東一の越、そして一の越に登りつく。この間約2時間。もし室堂から歩くのだったら1時間半だったのだが。
一の越からまず立山に登る。雄山で参拝して、大汝山、別山乗越と縦走して剣沢に下った。
1日目は剣山荘に泊まる。小屋は満員だった。


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剣沢小屋5:45→剣山荘6:159:00剣岳山頂9:3011:30剣山荘→14:30剣御前乗越→3:53雷鳥平16:0017:00室堂→18:00一の越

明けて2日目は快晴であった。
荷物は小屋に置いて剣岳を目指す。
剣はすごい岩場が連続していて、有名なのが「カニの横這い」という鎖場。けっこう緊張する。下は大きく落ち込んだ岩壁で、ここを鎖にすがって横に歩く。
頂上直下には「カニの縦這い」というところもある。いずれにしても鎖にすがって登る急峻な岩場で、緊張の連続である。
ただ、愕然としてしまったのは小学生くらいの子供とか、お年寄りがけっこうたくさん登っているということだ。
剣の急峻な岩場を登るというのでそれなりに覚悟してきたのだが、少しプライドが傷つけられた。
この日は天気がよくて、山頂からは北アルプスの山々の大パノラマ展望することができた。
ただ、雲も湧き出していて、山には白い雲がまとわりついていた。
剣から下山して、小屋で荷物を回収してから室堂まで行った。
再び一の越に戻ってきて、一の越山荘に泊まる。
明日はいよいよ黒部渓谷に下る。
小屋では無事、剣に登れたことを祝ってウィスキーで乾杯した。ちょっと飲みすぎてしまった。


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一の越山荘5:356:00東一の越6:157:40黒部平→9:40黒部ダム→12:10鳴沢小沢出合13:1514:00別山沢出合→15:05十字峡→18:25阿曽原小屋

3日目、この日も天気はよかった。
ちょっとアルコールが残って頭は冴えないが、一の越から黒部湖を目指す。
本当はアルペンルートで室堂から黒部ダムまで行ってもいいのだが、せっかくだから歩くことにしたのだ。
一の越から急な山道をほとんど駆け下りるようにして下った。この無茶で先輩のTさんがひざを痛めてしまった。黒部湖に着いて、このダム湖沿いにしばらく歩くと黒四ダムに着く。
黒四ダムからさらに谷底まで下る。
この日は、ダムが放水をしていた。ダムの底から見上げると、ドウドウと水を吐き出す黒部ダムはすごい迫力であった。
いよいよ歩き始める。
この黒部下の廊下を歩ける期間は極めて短い。
早すぎると残雪が登山道を埋めていて歩けない。
このコースの入り口に、通行可能の標識が出ていた。ラッキー。
道は次第に谷底から高度を上げていく。
断崖絶壁の斜面につけられた道を歩いていく。
S字峡というところがあったり、十字峡というところがあったりする。
この十字峡というのは本当に沢が十字に交わっているのだ。そして左から流れてくる沢を溯ると幻の滝といわれる「剣大滝」に行き着くことができるのだそうだ。
この日の泊りは曽根原小屋。
道は遠かった。小屋に着いたのは6時半近かった。
やはり、早朝から一の越、黒部湖間を走り降りたのがこたえた。
なんかやっとの思いで小屋にたどり着いたという感じであった。
この小屋のすぐそばには露天風呂がある。
山に入って3日目にもなるので、汗を流すためこの露天風呂に行った。夜である。
ところが、この温泉には明かりがまったくないのだ。
当たり前だ。本当に山の中なのだから。
ヘッドライトで照らしながら山道を行き、真っ暗な中で温泉に浸かった。
すごく気持ちが良かった。
温泉に浸かって、夜空を見上げる。
満天の星とはいかなかったが、星が瞬いているのが見えた。
なんかひどく満足してしまった。


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阿曽原小屋4:309:05欅平→宇奈月→魚津→糸魚川→松本

4日目、いよいよ欅平まで下る。
有名な水平道路が続く。
黒部渓谷の断崖絶壁の、垂直の岩をくり貫いて造った道だ。下を見るとはるか下に谷が流れている。この道路は関西電力が造ったのだそうだ。
この道を歩き、ようやく欅平にたどりついた。9時少し過ぎていた。
でも、歩き始めたのが430分だったから、もう4時間半歩いたのだ。
ここで電車を待つ。
この電車というのが有名な「トロッコ電車」である。
遊園地の電車みたいな簡単なもので、切符を見て驚いた。そこには「安全を保障しない」と書いてあった。すごい。
このトロッコ電車の旅は楽しかった。
黒部渓谷に沿って走っていく。何回か鉄橋で黒部川を渡る。その鉄橋の高度感はすごくて、けっこうスリルがある。そして、切符に書いてあった安全を保障しな文を思い出した。
宇奈月から普通の電車に乗り継いで、富山に出る。
富山ではお土産に「鱒寿司」を買って、国鉄で糸魚川まで行き、そこから大糸線に乗り換えて松本に帰ってきた。
すばらしく充実した夏休みであった。


2008年8月の登山記録


黒部ダムにて


立山雄山山頂直下


立山雄山山頂にて


剣沢に下る


剣山荘前で。今日は剣に登る


前剣にて。剣山頂は近い


雷鳥平まで下ってきた


黒部ダムの下に降りる


いよいよ下の廊下が始まる





後ろの横筋が水平道路


滝もある


ともかくこんな道を行く


吊橋もある





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BY:kudougao 2001/7/1

    
























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