のりくらだけ
標高 3026m

7月の3連休に4つの百名山を登った。花の一番きれいなときだ。
乗鞍岳はスカイラインという道路が山をズタズタにしている。
それを使って登りに行った自分も情けない。

乗鞍岳山頂の祠




1998年7月18日

御岳山からは11時半に下山してきてしまったので、このまま白山に行くのはもったいない。今日中にもう一つ山を登ることはできないかと地図を探したら「乗鞍岳」が目についた。乗鞍岳は車でほとんど3000mの標高まで登ってしまえる。ヤマヤにとっては邪道のような登山になってしまうが、これなら今日中に登頂することができる。まず木曽福島にもどって、そこから国道を松本に向かって走り、贄川のあたりから山に向かう道にはいる。途中から有料道路を使った。これが「乗鞍岳スーパー林道」である。時間を短縮するためには仕方がない。

走って行くと展望台があって、ここからは穂高を眺めることができるらしい。しかし、雲がかかっていて何も見えなかった。残念。

有料道路を走り続けて、乗鞍岳の登山口「畳平」に着いた。2時少し前であった。この畳平の駐車場は車でいっぱいであった。
駐車場に入るため車が長く行列している。こんな3000mの山の上で渋滞にあうとは。
車を停めるのに手間取って、歩きはじめたのは2時半頃になった。

この乗鞍岳では普通の格好の観光客が多くて、登山道をゾロゾロと歩いている。登山姿の自分が恥ずかしいくらい。
ともあれ、乗鞍岳は昔の大きな火山の跡で、その火口壁が乗鞍山塊のいくつかの3000mピークを形作っている。そして火口が水を湛えて、きれいな池になっている。自分が目指すのは乗鞍岳最高峰の「剣が峰」である。
そういえば御岳の最高峰も「剣が峰」だったなあ。

畳平からドームに覆われたレーダーサイトが見えた。このレーダーサイトのような建物は「コロナ観測所」だという。なにかしら人工の建造物がやたらと目につく山である。

ともかく、観光客のみなさんと一緒に登り始めた。
最初は車道のような広い道を行く。これが3000mの山頂をめざす道かと思うとため息がでる。
「鶴が池」という池のふちを回り込むようにして登って行き、富士見岳という山の山腹をトラバースぎみに道は続いている。途中、コロナ観測所に向かう道が右に分かれる。
道が大きく右にカーブして、傾斜がなくなると、そこにりっぱな建物が見えてきた。これが「肩の小屋」である。そのとなりにある建物が「宇宙線観測所」らしい。この乗鞍岳という山はいったいどうなっているのだ、と叫びたくなる。
でも、深田久弥は「日本百名山」の本の中で「乗鞍の全体は、バス道路くらいで通俗化するようなちっぽけなマッスではない。…ただ頂上を極めるだけでは倦き足らない人、そこの湖沼や森林や高原に暇をかけてさまようことに楽しさを見出す人」にふさわしい山だといっている。私のような神風登山では、この乗鞍岳のすばらしさを体感することはできないようだ。反省。

この肩の小屋から先は、ようやく登山道らしくなってきた。登りも急になって登山をしているという気がしてきた。

頂上に着いたのは4時すぎ。
2時半から登り始めたのだから、所要時間はわずかに1時間半ほどである。本当にこれで100名山の乗鞍岳登ったとしていいんだろうか。ちょっと恥ずかしい。
山頂からの穂高連峰は雲がかかっていて、見ることができなかった。けっこう期待していたのだが、残念だ。でも、こんなにラクして登ってきたのだから仕方がないか、という気もする。
飛騨側の下方には池が見えた。権現池である。

今日は本当に天気に恵まれた、おかげで1日に3000mの山を2つも登ることができた。とりあえず満足して下山した。

明日は白山に登る。
でもこの乗鞍岳から白山は本当に遠い。
それでも真夜中かけて走りつづけたら、朝までには着くだろう。


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2012年10月三本滝からの登山記録


畳平から仰ぐ乗鞍岳


鶴ヶ池


乗鞍岳の案内板


広くて立派な登山道が続く


肩の小屋から仰ぐ乗鞍岳


乗鞍岳山頂はもうすぐ


    

登山道を振り返る


乗鞍岳山頂の神社


山頂から見る権現池


乗鞍スカイライン


乗鞍岳を振り返る






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