つるぎさん

標高 1955m
見ノ越→45分→西島駅→45分→剣山山頂→1:00→次郎笈→1:30→丸石→30分→丸石避難小屋

2002年四国の登山は剣山から始めた。下は晴れていたのに、山の上は雨だった。おまけに道を間違えたりしたものだから、予定が大幅に狂ってしまった。


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2002810

バスがやってきた。行き先は「つづろお堂」になっている。見ノ越にはつづろお堂で乗り換えるのである。
バスはどんどん山の中に入って行く。いろは坂のようなカーブの連続の道を走っていくと、雲の中に入ってしまった。

バスのワイパーが動き出す。下はあんなに晴れていたのに、雨になってしまった。
バスの終点「つづろお堂」に着いたときは小雨であった。
この終点にはお堂が建っていて、これをつづろお堂というのだろうと思う。ここは確かに信仰の山、剣山の登山口なのだ。
ここからも剣山に向かう登山道があるのだが、私は乗り換えて、車で見ノ越しまで行くのだ。ここが登山口である以上、本当はここから歩き始めるべきなのだが、…ちょっと後ろめたい気持ち。
乗り換えたのは、タクシー会社のマイクロバスである。

計画を練っていたときに、ガイドに予約が必要とあったので電話を入れておいたのだが、運転手さんから「kudou」さんですかと確認された。予約は生きていたのだ。
私が「つづろお堂」の写真なんかを撮って手間取っているうちに、他のお客は全員乗り込んでいて、私が最後だった。
10人ほど乗れるマイクロバスで、ほとんど満員だった。
曲がりくねりながら、バスは登って行く。天気は絶望的で、今朝、晴れだと喜んでいたのがぬか喜びだった。どんどん天気は悪くなっていく。
見ノ越しに着く。バスはリフト乗り場前で停まった。料金は1000円であった。
小雨が降っている。
まず、着替えなければいけない。
半ズボンにゾーリというかっこうなので、登山用の長ズボンに履き替えて、登山靴もはかなければいけない。雨の中なので困ったなと思ったが、ここには屋根つきの広い駐車場があって、そこで着替えることができた。
最初は傘を差して出発した。下は晴れているのだから、すぐに雨は止むのではないかと思ったのだ。
登山口はバス停から少しもどらなければいけない。
神社に向かう長い石段があって、そこに剣山入り口と書かれた案内が立っていた。
石段を登りきったところに社殿があって、これが剣神社である。
登山道はこの社殿の右にある。
林の中の登山道を登っていく。歩き始めてすぐに雨が強くなってきた。林の中なのでそのまま歩いていたが、本降りのようで、ますます激しくなってくる。
仕方がないので、雨具に着替えることにした。スパッツもつける。
買ったばかりのザックカバーもつけようとしたが、3040リットルを買ったのにサイズが少し小さいことがわかった。
少し荷物がはみ出しているが仕方がない。
雨の中を歩いて西島に着いた。
西島というのはリフトの山上駅である。ここからだと、わずか1時間で剣山山頂に立つことができるのだ。
大剣神社経由のコースを行く。
大剣神社の社殿の後ろには大きな岩塔が聳えていて、これが剣山の名の由来かともいわれている。また、ここから少し下ると清水が涌いている。前に登ったときは、この清水を経由して歩いて、この水を飲んだことがある。今回は省略。
このあたり、雨がますます強くなってきて、天気予報はどうなっているんだ、と騒ぎたくなる。
ようやく、山頂直下の山荘に着く。手前の建物は神社である。
そして、この神社と雲海荘の間に石段があって、この道が山頂に通じているのだ。
石段を登って稜線に出ると、そこには気象観測施設が建っていた。柵で囲われているのだが、どうしてこんなのが山頂の多くの面積を占めているのだと、文句を言いたくなる。
雨で視界がまったくきかない。登山道は柵で囲われていて、このあたりは遊歩道のようになっている。
指導標に従って山頂を目指し、三角点の前に出る。三角点は石造りの円形の壇の上にあった。

晴れていたらここからは次郎笈のすばらしい景色が見えるはずなのだが、今はただ激しく降る雨ばかりである。
さて、雨の中なのでのんびり休憩するわけにもいかず、すぐに出発することにした。
次郎笈の指導標はない。ちょっと心配だが、方向を確認して下り始めた。
どんどん下って行く。
ともかく視界がきかないものだから、本当にこの道が正しいのか自信がもてない。なんかあまりにも下りすぎるような気がする。これは道を間違ったのではないかと思い始めたときに鞍部に着いて、そこに指導標が立っていた。間違っていなかった。
登りが始まる。視界がきかないものだから、よけいに厳しい登りに感じる。おまけに雨である。かなり急な道を登ってようやく次郎笈に着いた。もちろん山頂には誰もいなかった。
ただし、山頂の直下で二人連れとすれちがった。
山頂ではパンをかじって、少し休憩。
すぐに下り始める。
山頂のつきあたりに道があって、これを少し行くとすぐに急な下りになった。
ジグザグに下って行くが、分岐点に出た。そこには看板のようなのが立っていて、地図が書かれているのだが、かすれてしまってよくわからない。
ただここに来て、なんか私の地形感覚と少し違うような気がした。
磁石を出して、登山道の方向を調べてみると、この分岐から方向を変えて、めざす西方向に道は続いている。方向は間違っていない。なんか違和感を感じながらも登山道を行く。
道はけっこう曲がりくねっていて、山肌をジグザグに下っているような気がする。
途中なんどか磁石を出して方向を確認する。登山道はジグザグなので西に向かったり、東に向かったりする。でも、基本的には西に向かっているような気もする。
ガイドブックの地図をみても、次郎笈の山頂から他に下る道は書かれていないから間違いないとは思うのだが。
しかし、40分ほど下って右手に林道が見えてきた。やっぱりおかしい。もう一度ガイドブックの地図で確認してみると、次郎笈は縦走路から少し外れたところにあるのだ。だから縦走路へ行くためには、少し来た道を引き返さなければいけない。
しまった、と思った。道を間違えた。
(帰ってから本屋さんで登山地図を確認してみると、次郎笈山頂からから南に下る道があった。しっかりした道である。もし、これがガイドブックの地図に書かれていたら絶対間違ったりしないのに。山と渓谷社のガイドはほんとに間違いがあって困る、なんとかしてよ)
多分、次郎笈の南の山肌をジグザグに下ってきてしまったものと思う。(これは間違っていなかった)次郎笈山頂まで引き返すしかない。ここからだと登り1時間かかる。1時間45分の時間のロス。
これも雨のせいである。雨の中では何度も地図を確認するのがおっくうになる。地図を読んでいて滴がしたたったりするものだから、ゆっくりと読図ができないのだ。ともかく大失敗である。
あせって引き返したが、予定通り山頂までは1時間かかった。次郎笈山頂に着いたのは2時半。
今日の泊まる予定は「白髪の別れ」であるが、次郎笈からは5時間10分かかる。休みなしで歩いても、着くのは740分である。暗くなってしまうではないか。
困った。おまけにこの雨である。どうしよう。
ともかく山頂から剣山方向に引き返す。5分も歩くと、確かに分岐点があって、そこには三嶺と書いた指導標も立っていた。これを見逃していたのだ。
あせって下る。さっきの間違えた道と違って、確かに稜線の道でますぐに西に向かっている。安心した。
林の中に入って、急な道をさらに下る。こんなに下ってしまって、もしかしたらまた道を間違えたのではないかと磁石で確認したりした。間違ってはいなかった。
ようやく鞍部に着いて、ここから登り返す。
着いたのが丸石山頂。3時半であった。雨の中で、展望はまったくきかない。
さて、地図によるとここから30分ほど下った所に丸石避難小屋がある。もうめんどうなので、今日はこの避難小屋に泊まることに決めた。雨の中でテントを張るのもいやだし。
丸石山頂からどんどん下って行く。林の中の道を行くと、そこに小屋を見つけた。丸石避難小屋である。4時であった。
小屋には二人連れがいた。なんと、この二人は外国人の男女であった。私は英語はしゃべれない。困ってしまった。
ともかく中に入って、自分の場所を確保。雨具を脱いで、小屋の入り口付近に張られた紐にぶら下げる。少しは乾いてほしいものである。
ザックの中はかなり濡れていた。ほとんど1日中雨に降られていたのだから仕方がない。ザックカバーもあまり役に立っていない。
シュラフも濡れていた。エアマットも半分水に浸かったようになっている。
ともかく今夜は濡れたまんま眠るしかない。
明日はパッキングをしっかりやって、防水できるようにしよう。
外人の二人は部屋の真ん中に、テントのようなもので仕切りをつくってくれた。外人はちゃんと自分のプライバシーを守る。おかげでこっちも助かる。
ろうそくに火をつけて、食事の準備。
今朝、駅で買ったカップ麺の日清UFOの焼きそばを作って食べた。これがけっこううまかった。
さらに、ウイスキーを持ってきているので、水割りを作って飲んだ。
2杯飲んだら眠くなってきて、そのまま濡れたシュラフに入って目をつむったら眠ってしまった。


NEXT 三嶺

1994年剣山登山
2008年一ノ森〜剣山


つづろお堂


剣山登山口


剣神社本殿


登山道はリフトの脇を通る


西島のキャンプ場


リフト西島駅


大剣神社の鳥居


大剣神社


山頂には小屋の間の道を登る


剣山山頂


山腹は笹で覆われている


次郎笈山頂


これが三嶺への分岐


次郎笈から少し下ったところに分岐がある


丸石まで600m地点


ひたすら笹の道を行く


雨の稜線を行く


丸石山頂


丸石避難小屋







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