BACK 蝶ヶ岳
2000年8月12日
3時30分に起きて食事の準備をする。朝はお茶漬けとトン汁で簡単にすませた。外を見ると満天の星。今日もすばらしい天気になりそうだ。
ヒュッテで水2リットルを購入して出発した。今日の歩行時間は9時間40分の予定なので早立ちをする。5時には出発する予定が5時15分になってしまった。撤収の手際がわるいのかなぁ。
稜線を歩いていくと穂高がモルゲンロートで上半分が赤く染まっているのが見える。行く手には槍が聳えている。ついつい立ち止まって写真を撮ってしまう。本当にこの縦走路のすばらしさは槍、穂高の迫力ある大パノラマの景観に尽きる。あまりのすばらしさにただただ、ため息ばかり。来てよかった。
蝶が岳三角点には6時少し前に着いた。山名の標識も無くて、三角点だけがあった。ここからの槍、穂高は一段とすばらしかった。
三角点から蝶槍の横を通って一気に標高差200mを下り、また登り返す。この登りから蝶ヶ岳を振り返ると蝶槍が鋭く聳えている。突然、蝶槍のピークを踏むことを忘れたことに気がついた。もう、引き返すこともできない。悔しい。
お花畑を抜けて2592mのピークに着いた。ここでは外国の人がテントを張っていた。
再び下ってもう一度登り返すと2512mピーク。ここからはすぐ目の前に、大きな壁のようになって聳える常念岳が眺められた。今日の登山のハイライトはこの登りである。ガイドブックには標高差400mの急登と書いてある。
2512mピークを出発したのは8時である。ここからいったん下り、ちょっとした丘のようなピークを越えるといよいよ本格的な登りになった。この登りはつらかった。途中の岩塊群には8時50分頃着いて、10分ほど休んで再び歩き出す。
上を見ると、山頂らしいところに指導標のようなものが見える。時間的に、まさかあれが頂上ではあるまい、などと思っていたら、まさしく頂上であった。
予想以上に早く頂上に着くことができた。バテバテになったけれど、うれしい。ガイドでは蝶が岳三角点から常念岳山頂までは4時間15分となっている。30分ほど早く着くことができた。
山頂には下から見えた指導標が立っていて、岩の重なりの上に祠があった。そしてその祠の隣に石の方向指示盤がある。
常念岳には松本にいたときに何回か登っているのだが、頂上の様子はすっかり忘れていた。
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