日本百名山 

いいでさん

標高 2105m
三国岳→2:00→切合小屋→3:00→飯豊本山→1:30→御西小屋

飯豊連峰を縦走する。二度目の登山なのだが、どうせ登るのなら花が一番きれいなときにしようと思っていたのだ。途中ですごい雷に会ったりしたが、すばらしい登山だった。
飯豊本山

 三国岳から御秘所へ
三国岳山頂を振り返る


種蒔、切合小屋は近い


切合小屋


草履塚山頂


草履塚から行く手を展望


姥権

BACK 三国岳

2004年7月25日

三国岳から道は再び北を目指す。最初はけっこう急な下りで、振り返ると三国岳山頂の小屋が見えた。
鞍部に着いたその先はすさまじい岩尾根の登りになった。これが七森である。ここから見上げる七森は右側がすさまじい岩壁になっていて、これからどうなってしまうんだ…と足が震えてしまう。でも、七つの険しい岩峰をさすという七森だが、あまりたいしたことはなく通過できた。険しいところにはハシゴや鎖がちゃんと設置されているのだ。振り返ると三国岳山頂に立つ山小屋が見え、そこから険しい尾根がこっちに続いているのが見える。やっぱり険しい岩稜である。
1
時間ほど歩くと「種蒔山」の標識があった。。このあたりはお花畑になっていて、色とりどりの花がきれいである。そして行く手には緑の山腹に白い雪渓が輝いていて、飯豊の山は本当に美しいと思ってしまう。
種蒔山から行く手には広い尾根が続いていて、そこに砂地の平坦地が見える。そしてその奥には大きなピークが見える。これが「草履塚」であった。種蒔山から緩やかに下って、砂地の広い尾根を行き、緩やかなピークを越えると、切合小屋が見えた。切合小屋に着いたのは9時少し過ぎであった。
このあたり、雪渓が広がっていて、テント場もあった。すぐ傍に雪渓が広がっていて、これが水場である。
ここで水を補給することにした。
昨日テントを張った御西小屋のすぐ近くにも水場はあったのだが、往復で
15分くらいはかかってしまう。朝、忙しかったので水汲みをしなかったのだ。
ここで水を補給したが、あまりきれいな水ではなかった。すこし砂がまじっているのだ。失敗した。
テント場からは大きく聳える草履塚が見える。
草履塚へは広い尾根を急登する。登山道のすぐ横には雪田が広がっていて、冷たい雪を口に入れたくなってしまった。
ようやく草履塚に着く。
これを下ると鞍部に出て、そこには石垣で囲まれた中に石仏が置かれている。女人禁制の時代に飯豊山に登ったために石になったといわれる「姥権」である。この石仏に手をあわせて、今回の登山の安全を祈った。
姥権からいよいよ飯豊本山への登りが始まる。5分ほど登ると、大きな岩の下に「御秘所」と書かれた鉄のプレートが置かれていた。飯豊山の中でも最大の難所といわれる御秘所に突入するのだ。
これはナンダ…と絶句してしまうような痩せた岩稜が待ちかまえていた。これはまるで戸隠山の「蟻の戸渡り」ではないか。足がふるえてしまう難所で、右手が垂直に切れ落ちている。一歩一歩足を進めるしかなかった。



 飯豊本山から御西小屋へ
御秘所からの御前坂を登る


本山小屋と飯豊山神社


本山小屋に逃げ込んだ


飯豊本山山頂


山頂から御西小屋への縦走路


飯豊本山を振り返る


御西小屋


難所の御秘所を通過すると、その先はお花畑の斜面を登って行く。砂礫の広大な斜面になり、それがガラガラの岩だらけの道をになる。御秘所から1時間ほど登ってようやく肩らしきところに着いたが、いつのまにか雲が出てきて、周りは真っ白になった。
小雨が混じるようになったので傘をさす。傾斜はゆるやかになったので、山頂まではもう一息。…と思ったら、ドカーンというすさまじい音。何事かと思ったら、これが雷の始まりであった。すぐに雨が強く降り出す。間近ですさまじい雷の音、閃光がひらめく。ここで雷に打たれて死んでしまうんだろうな…と本気で思った。山頂はもうすぐのはずである。傘はたたんで急ぐことにした。行く手に建物がたつピークが見えた。これが飯豊山神社である。
雷に追われて息を切らせて登り、ようやく山頂に着く。ここには神社の他に「飯豊山本山小屋」があって、なんとか逃げ込むことができた。助かった…と思った。

小屋には
3人ほど先客がいたのだが、休んでいるとどんどん登山者が逃げ込んでくる。
雷が止むのを待ちながら、小屋の中を見回していると、今の時期の避難小屋は有料だということがわかった。夏山シーズンは管理人が入って、12000円なのだそうだ。
1時間ほど待っていると、雷が遠のいて雨も上がった。
予定通り今日の宿泊予定の御西小屋をめざすことにした。
飯豊山神社に手を合わせてから飯豊本山に向かった。
神社から山頂までは15分ほどで、快適な縦走路である。登山道から見上げる飯豊本山はすっきりとした三角峰で、すごく高く、そして遠くに見える。でも、
簡単に山頂に立つことができた。この山頂にあるのは一等三角点であった。
山頂からは飯豊山神社のピークが眺められ、そして北に延びる険しいダイグラ尾根も見ることができた。雨上がりで、すっきりと晴れていないのだが、これだけ展望が得られたら十分である。よかった。
これで展望が開けていたら最高なのだが。
飯豊本山から広い稜線を行く。行く手にはなだらかな三角峰が見えるが、これが駒形山らしい。見た目ほど急な登りはなくて、あっさりとピークを通過してしまった。
すばらしいお花畑の中を行く。行く手には大きな雪田が見える。なにかしら、いかにも飯豊山といった感じなのだ。
雲が湧き上がる広い稜線をのんびり歩いて行くと、朽ちた標識が立っている。ここが御西岳山頂のようなのだが、まったくの平坦地で山頂という感じではなかった。
ここからすぐさきに御西小屋が見えた。
御西小屋到着は14時少し前。これなら飯豊山系の最高峰「大日岳」を往復できるのだが、遠くで雷の音がするし、雲の中なので明日の朝に往復することにした。

小屋で幕営の手続きをしたが、そのとき管理人からとんでもない話しを聞いた。私が下山路に予定していた「石転び雪渓」が通行禁止になっているのだそうだ。やばい。
飯豊山荘に下るためには、更に北股岳・門内岳と縦走して「扇の地紙」から梶川尾根を下るしかないということになる。2時間ほど余計に時間がかかってしまう。今日、大日岳を登らなかったので、時間はさらに窮屈になる。
飯豊山荘発のバスは最終1547分である。困った。
…かと言って、最高峰の大日岳に登らずに帰ることは絶対にできない。明日は早朝4時から登山を開始することを決意して、早々に寝た。


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